乳酸菌が作る乳酸は疲労の原因になる?

乳酸菌がつくる乳酸

 

 乳酸菌を摂取すると、腸内では善玉菌が増えます。なぜならば、乳酸菌が作る乳酸は腸内を酸性にし、悪玉菌が住みづらい環境を作り、善玉菌が増えるきっかけを与えるからです。これによって腸内環境は改善されます。便秘状態を改善し、生活習慣病の予防やガンの予防にも役立つことが分かってきています。また、乳酸には腸内のパイエル板という免疫組織を刺激し、免疫力を高めてくれます。

 

 しかし、ここでこのような疑問を抱く人がいます。
「乳酸は疲労物質で、たまると筋肉痛になるっていうよね。善玉菌が乳酸をつくると、疲れやすい体になるんじゃないの?」

 

 はたして、乳酸菌がつくる乳酸は疲労の原因となるのでしょうか。

 

 

疲労物質の乳酸は全くの別物

 

 人間が筋肉を酷使すると、力を出す際にグリコーゲンやブドウ糖といった糖分を分解します。このとき、同時に乳酸も作られます。この乳酸は老廃物として溜まり、代謝機能に異常を来します。細胞は必要とする酸素を得にくくなり、筋肉痛を引き起こすことになってしまうのです。

 

 これが、疲労物質としての乳酸です。筋肉の酷使によって体内に老廃物として溜まった乳酸と、腸内で乳酸菌が生産した乳酸は全くの別物であることが分かります。乳酸菌が生産した乳酸は代謝機能に悪影響を与えることはなく、むしろ代謝機能を高めてくれることが分かってきています。疲労物質とみなすには程遠く、体に色々な良い影響をもたらしてくれるのです。

 

 したがって、ヨーグルトや乳酸菌飲料、サプリメントなどから乳酸菌を摂取し、その乳酸菌が乳酸を生産したからと言って、疲労の原因になることはありません。むしろ、代謝を活性化してくれることを考えると、疲労回復に役立つとみなすこともできます。なぜならば、食べたものをキチンと分解して吸収するという代謝が活性化すれば、体の隅々にまで栄養がスムーズにいきわたり、すみやかに活力を得ることが出来るからです。