乳酸菌で自律神経を安定させる?

自律神経とは

 自律神経とは、人間が生きていくための様々な働きをつかさどる神経です。人間が自分の意思とは全く関係のないところで行われる様々な運動、例えばホルモンの分泌、心臓の鼓動、睡眠、体温調節、腸の蠕動運動などをつかさどっています。
自律神経は2種類の神経から構成されています。緊張している時に働く交感神経と、リラックスしている時に働く副交感神経であり、この2種類の神経が交互にオン・オフに切り替わりながら生命活動を維持しています。しかし、人間は過度なストレスを感じたときに、自律神経が乱れることがあります。交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなるのです。これによって、本来寝るべき時に寝られない不眠症になったり、ホルモン分泌が正常に行われなくなったりすることがあります。特に、ホルモン分泌がうまくいかなくなるのは大変なことで、それを原因としてうつ病になることもあるのです。

 

乳酸菌がセロトニンを生み出す!

 2014年のことです。サッポロビールとANBASが共同で研究を行ったところ、乳酸菌を摂取することで腸内でセロトニンの放出が促進されることが発見されたのです。さらに、腸内で放出されたセロトニンが自律神経に働きかけていることも発見されました。

 

 セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれるものであり、ストレスを緩和して自律神経を整える働きをもっています。このことから、うつ病の人が乳酸菌を摂取すると、それをきっかけに腸内でセロトニンが生産され、ストレスが緩和されて自律神経が正常に近づき、結果的にうつ病が改善する可能性が示唆されたのです。

 

 ストレス大国日本では、近年うつ病患者が激増しています。経験者でなければ理解しにくいことですが、うつ病は非常に辛い病気であり、この病気に悩まされている人が国中にあふれています。この研究はまだあくまでも研究段階であり、マウスにおいてこの効果が見られたにすぎません。しかし、乳酸菌に新たな素晴らしい効果があることがわかったため、今後の期待が高まっています。